配電盤の異常発熱は、接触不良・負荷偏り・導体劣化などの重要な兆候です。放置すると、焼損・停電・火災リスクにつながる可能性があります。

赤外線サーモグラフィを用いることで、通電中の状態を維持したまま、
・異常発熱の有無
・ 相間の温度差
・接触不良の兆候
を非接触で把握できます。
本ページでは、配電盤の温度診断を現場で使える判断基準レベルまで整理します。
配電盤診断でサーモグラフィが有効な理由
配電盤は電流が流れる設備であり、異常は「熱」として現れることが多いのが特徴です。
配電盤診断においてサーモグラフィが有効な理由は以下です。
- 通電状態のまま測定できる
- 非接触で安全に点検できる
- 面で異常を検出できる
- 比較診断が容易
非接触
稼働中
面で確認
異常発熱の主な原因
配電盤の発熱は単なる温度上昇ではなく、原因ごとに特徴があります。

代表的な異常発熱の原因は以下です。
■ 接触不良
- 端子の緩み
- 酸化・腐食
- 圧着不良
👉 局所的な高温
■ 過負荷
- 定格以上の電流
👉 全体的な温度上昇
■ 相間アンバランス
- 三相の負荷不均等
👉 相ごとの温度差
■ 導体劣化
- 経年劣化
👉 発熱の増加
測定手順:現場での基本フロー
正しい測定手順を踏まないと、異常を見逃す、または誤判定につながります。
STEP
目的設定
どの異常を見たいか
STEP
稼働条件確認
- 通常運転か
- 負荷状態
STEP
撮影条件設定
- 放射率
- 反射
- 距離
- フォーカス
STEP
撮影
盤全体 → 詳細
STEP
比較診断
- 相間比較
- 同型比較
正しい判断方法:温度だけで判断しない
配電盤診断で最も多いミスは、「温度が高い=異常」と判断することです。判断の基本は以下です。

■ 比較する
- 相間
- 同型
- 過去
■ 条件を見る
- 負荷
- 周囲温度
■ 温度差を見る
- ΔT(温度差)
注意点と誤判定を防ぐポイント
サーモグラフィ診断では、測定条件による誤差を理解することが重要です。特に注意すべき点は、以下です。
- 金属面の反射
- 放射率設定ミス
- 距離が遠い
- 斜め測定
- 日射影響
振動診断
超音波カメラ診断
工業用内視鏡
よくある質問と回答
- 配電盤診断で何を見る?
-
異常発熱と温度差です。
- 一番多い原因は?
-
接触不良です。
- 温度が何度だと異常といえますか?
-
絶対値ではなく温度差で判断します。
- 相間差はどれくらい重要?
-
非常に重要です。
- 金属面は測れる?
-
誤差が出やすいので注意が必要です。
- 単独で診断できる?
-
できません。他手法と併用します。
