ポンプやファン等は、長期使用により軸受等の回転部が摩耗したり、モーターの電機子短絡等により異常な発熱が発生することがあります。稼働中はもちろん停止時でも火傷や感電の危険がある場合の発熱状況の確認に適しています。
ポンプ、ファン、空気調和機の軸受部やモーターの異常は、初期段階では振動よりも先に温度上昇として現れる場合があります。
特に軸受は、潤滑不良・摩耗・偏荷重などにより局所的な発熱を起こしやすい部位です。
日常業務に最適なコンパクトで使いやすい赤外線サーモグラフィ
対象:モーター、ベアリング、配電盤、コンプレッサ、ポンプ

HIKMICRO ハンディサーモグラフィカメラBシリーズ
HIKMICRO B10S:温度測定範囲 : -20℃~550℃|熱画像解像度: 256×192
HIKMICRO B20S:温度測定範囲 : -20℃~550℃|熱画像解像度: 256×192|WiFi機能付
日常操作に適したコンパクトで使いやすいサーモグラフィカメラ
Super IR画像強化技術による鮮明な熱画像。
温度分布(NETD<40mK 0.04℃)
全画面で精密で広範囲な温度測定(最高温/最低温/中心点を自動追跡)
高温アラーム機能

FLIR E5 Pro 携帯用小形熱画像カメラ
温度測定範囲 : -20℃~400℃|熱画像解像度: 160×120
リアルタイムに精密・鮮明な熱画像を表示、MSX搭載。温度分布(NETD<60mK 0.06℃)
3.5インチタッチパネルで効率的な検査を実施。
近距離中距離向け手軽・万能なサーモグラフィカメラ。
設備保全では、次の6つの条件を満たす機種を選ぶことが重要です。
| 選定条件 | 理由 | 該当製品例 |
|---|---|---|
| ① 温度異常を十分に識別できる赤外線解像度 | モーター・ベアリング・配電盤の小さな発熱を見逃さないため。設備保全では160×120以上、より詳細な診断には240×180以上が推奨されます。(FLIR) | FLIR E5 Pro・E6 Pro・E8 Pro、HIKMICRO Bシリーズ、Mシリーズ |
| ② 高い温度感度(NETD) | わずかな温度差を検出し、異常の早期発見につながります。40~60mK程度以下が目安です。(FLIR) | HIKMICRO Bシリーズ、FLIR E6 Pro・E8 Pro |
| ③ 測定温度範囲 | モーター、ベアリング、配電盤だけでなく、高温設備にも対応できること。一般設備では400~550℃程度あると幅広く対応できます。(FLIR) | FLIR E6 Pro・E8 Pro、HIKMICRO Mシリーズ |
| ④ 現場で持ち歩きやすい携帯性 | 巡回点検では毎日持ち歩くため、軽量・コンパクトな方が使用頻度が高まります。(Sightron) | HIKMICRO Pocketシリーズ、Bシリーズ |
| ⑤ レポート作成・画像保存機能 | 保全履歴の管理や異常箇所の報告書作成に必要です。クラウド連携やPCソフト対応も重要です。(FLIR) | FLIR Ex Proシリーズ、HIKMICRO Mシリーズ |
| ⑥ 操作性・現場での使いやすさ | 起動が速く、タッチ操作やオートレンジなどで点検時間を短縮できます。(Sightron) | Pocketシリーズ、FLIR Ex Proシリーズ |
| 選定項目 | 推奨条件・目安 | 設備保全で重要な理由 |
|---|---|---|
| 赤外線解像度 | 160×120画素以上。 小さな部品や離れた対象を詳しく診断する場合は240×180画素以上 | 解像度が高いほど、配電盤の端子、軸受、モーターなどの小さな異常発熱を識別しやすくなります。 |
| 温度分解能(NETD) | 40~60mK以下を目安に選定 | 温度分解能の数値が小さいほど、わずかな温度差を捉えやすく、異常の早期発見に適しています。 |
| 測定温度範囲 | 一般的な設備保全では、 上限温度が400~550℃程度の機種 | モーター、ポンプ、軸受、配電盤から比較的高温になる設備まで、 幅広い点検対象に対応できます。 |
| 携帯性・軽量性 | 片手で操作でき、巡回時に持ち運びやすい 小型・軽量モデル | 日常巡回で継続的に使用するため、重量、グリップ性、起動時間、操作性が点検効率に影響します。 |
| レポート・画像管理 | 熱画像・可視画像の保存、 温度情報の記録、解析ソフト、 報告書作成に対応 | 点検結果の比較、異常箇所の経過観察、保全履歴の管理、社内報告書の作成に必要です。 |
| 防塵・防滴・耐落下性能 | IP54以上の防塵・防滴性能 耐落下性能を備えた機種 | 粉じん、水滴、衝撃が想定される工場や屋外でも、安定して使用しやすくなります。 |
設備保全用サーモグラフィは、赤外線解像度だけでなく、温度分解能、測定温度範囲、携帯性、画像管理機能、現場耐久性を総合して選定します。
日常巡回には小型・軽量モデル、詳細診断や予知保全には240×180画素以上の高解像度モデルが適しています。

赤外線サーモグラフィを用いることで、
・ 回転中でも非接触で温度分布を確認
・ 軸受部の異常兆候を早期検出
・ 冷却状態や負荷の偏りを把握 することが可能です。
⚠️ 注意ポイント:温度差を得るために一定時間運転を継続した状態で撮影する必要があります。
機械設備機器(モーター・軸受)点検にサーモグラフィが有効な理由
モーターは回転体であり、接触式センサーでは測定が難しい部位も多く存在します。
サーモグラフィはその制約を受けずに診断できるのが強みです。
- 回転中でも測定可能
- 非接触で安全
- 軸受・外装・冷却状態を同時確認
- 異常の初期兆候を検出可能
特に軸受は、
・ 摩擦増加 → 発熱
・ 発熱 → 劣化加速
という流れになるため、温度監視が重要です。
非接触
回転中
早期検出
サーモグラフィとは
振動診断ページ
機械設備機器(モーター・軸受)点検の異常発熱の主な原因
温度が上がる原因を理解することで、診断精度が大きく向上します。

代表的な原因は以下です。
■ 潤滑不良
- グリース不足
- 劣化
摩擦増加 → 発熱
■ 軸受損傷
- 摩耗
- ピッティング
局所発熱
■ 過負荷
- 電流増加
全体温度上昇
■ 冷却不良
- ファン故障
- 通風不足
均一な温度上昇
測定手順:現場での実践フロー
正しい手順で測定しないと、軸受の異常を見逃す可能性があります。基本フローは以下です。
STEP 01
目的設定
- 軸受異常か
- 負荷確認か
STEP 02
稼働条件確認
- 通常運転
- 負荷状態
STEP 03
撮影条件
- 放射率
- 距離
- フォーカス
STEP 04
撮影
- 軸受部
- モーター外装
STEP 05
比較
- 同型機
- 左右
- 過去
正しい判断方法:温度差と位置を見る
モーター診断では、温度の絶対値よりも差と分布が重要です。

見るポイント:
- 軸受部だけ高温 → 異常疑い
- 左右差 → 不均衡
- 全体高温 → 負荷・冷却問題
よくある質問と回答FAQ
- 軸受(ベアリング)は温度でわかる?
-
初期異常の兆候として有効です。
- 振動とどちらが先?
-
ケースによるが温度が先の場合あり。
- 温度が何度になると異常ですか?
-
比較で判断します。
- 軸受だけ高温は?
-
異常の可能性高いです。
- サーモグラフィだけで診断できますか?
-
不可です。
- なぜ比較が重要?
-
誤差があるためです。


