ポンプやファン等は、長期使用により軸受等の回転部が摩耗したり、モーターの電機子短絡等により異常な発熱が発生することがあります。稼働中はもちろん停止時でも火傷や感電の危険がある場合の発熱状況の確認に適しています。
ポンプ、ファン、空気調和機の軸受部やモーターの異常は、初期段階では振動よりも先に温度上昇として現れる場合があります。
特に軸受は、潤滑不良・摩耗・偏荷重などにより局所的な発熱を起こしやすい部位です。

赤外線サーモグラフィを用いることで、
・ 回転中でも非接触で温度分布を確認
・ 軸受部の異常兆候を早期検出
・ 冷却状態や負荷の偏りを把握 することが可能です。
⚠️ 注意ポイント:温度差を得るために一定時間運転を継続した状態で撮影する必要があります。
機械設備機器(モーター・軸受)点検にサーモグラフィが有効な理由
モーターは回転体であり、接触式センサーでは測定が難しい部位も多く存在します。
サーモグラフィはその制約を受けずに診断できるのが強みです。
- 回転中でも測定可能
- 非接触で安全
- 軸受・外装・冷却状態を同時確認
- 異常の初期兆候を検出可能
特に軸受は、
・ 摩擦増加 → 発熱
・ 発熱 → 劣化加速
という流れになるため、温度監視が重要です。
非接触
回転中
早期検出
サーモグラフィとは
振動診断ページ
機械設備機器(モーター・軸受)点検の異常発熱の主な原因
温度が上がる原因を理解することで、診断精度が大きく向上します。

代表的な原因は以下です。
■ 潤滑不良
- グリース不足
- 劣化
摩擦増加 → 発熱
■ 軸受損傷
- 摩耗
- ピッティング
局所発熱
■ 過負荷
- 電流増加
全体温度上昇
■ 冷却不良
- ファン故障
- 通風不足
均一な温度上昇
測定手順:現場での実践フロー
正しい手順で測定しないと、軸受の異常を見逃す可能性があります。基本フローは以下です。
STEP 01
目的設定
- 軸受異常か
- 負荷確認か
STEP 02
稼働条件確認
- 通常運転
- 負荷状態
STEP 03
撮影条件
- 放射率
- 距離
- フォーカス
STEP 04
撮影
- 軸受部
- モーター外装
STEP 05
比較
- 同型機
- 左右
- 過去
正しい判断方法:温度差と位置を見る
モーター診断では、温度の絶対値よりも差と分布が重要です。

見るポイント:
- 軸受部だけ高温 → 異常疑い
- 左右差 → 不均衡
- 全体高温 → 負荷・冷却問題
よくある質問と回答FAQ
- 軸受(ベアリング)は温度でわかる?
-
初期異常の兆候として有効です。
- 振動とどちらが先?
-
ケースによるが温度が先の場合あり。
- 温度が何度になると異常ですか?
-
比較で判断します。
- 軸受だけ高温は?
-
異常の可能性高いです。
- サーモグラフィだけで診断できますか?
-
不可です。
- なぜ比較が重要?
-
誤差があるためです。
