建物の外壁や屋根、床、開口部は、断熱性能や防水性能の低下によって、 エネルギーロス、 結露、 漏水などの問題を引き起こします。これらの異常は目視では分かりにくい一方で、 温度分布の変化として現れます。
赤外線サーモグラフィを使用することで、 断熱欠損、 水分侵入、 温度ムラを非接触で可視化できます。

本ページでは、建物診断におけるサーモグラフィの使い方を実務レベルで整理します。
建物診断でサーモグラフィが有効な理由
建物の性能は温度差として現れるため、サーモグラフィとの相性が非常に高い診断対象です。
正常:温度が均一 異常:温度差が発生 という特徴があります。

サーモグラフィで建物診断をする主なメリット:
- 非接触で広範囲を確認できる
- 断熱性能を可視化できる
- 漏水の兆候を検出できる
- 内部構造を壊さず診断可能
断熱不良・漏水の温度パターン
異常は温度分布の特徴として現れます。

断熱欠損
局所的な温度差
断熱劣化
広範囲の温度ムラ
漏水・水分侵入
冷えた部分(蒸発冷却)
気密不良
隙間からの温度変化
測定手順:建物診断でのポイント
建物診断では環境条件の影響が非常に大きく、測定タイミングが重要です。
STEP 01
条件確認
- 外気温差(重要)
- 日射
- 風
STEP 02
測定タイミング
- 朝夕(温度差が出やすい)
STEP 03
撮影条件
- 放射率
- 距離
- フォーカス
STEP 04
撮影
- 外壁
- 屋根
- 開口部
STEP 05
比較
- 周囲との比較
正しい判断方法:温度差と分布を見る
建物診断では、温度の絶対値よりも分布が重要です。

温度差=異常
注意点と誤判定を防ぐ方法
建物診断は環境条件の影響を強く受けるため、誤判定に注意が必要です。
超音波カメラ診断
工業用内視鏡
振動診断
FAQよくある質問と回答
- 建物診断で何がわかる?
-
断熱不良と漏水です。
- 漏水はなぜ見える?
-
温度差として現れるためです。
- いつ測定するのがよい?
-
温度差が大きい時間帯です。
- 日射の影響は?
-
非常に大きいです。
- 単独で診断できる?
-
不可です。
- なぜ比較が重要?
-
誤差があるためです。
