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放射線測定器・ガイガーカウンターの選び方完全ガイド【プロが解説】|目的別おすすめ機種と測定原理の違い

「放射線測定器を買いたいけれど、種類がありすぎてどれを選べばいいかわからない」「安いものと高いものの違いは?」 放射線測定器(ガイガーカウンター)は、「何を測りたいか(空間の放射線量 or 物の汚染)」によって選ぶべき機種がまったく異なります。目的と異なる測定器を選ぶと、正しい数値が出ないばかりか、まったく役に立たないこともあります。

この記事では、測計測器のプロフェッショナル「サトテック」が扱う信頼性の高い機種(RADEX、Ranger、HORIBAなど)を例に、初心者でも失敗しない「正しい選び方」と「測定原理の違い」をわかりやすく解説します。
この記事でわかること

  • 空間線量(μSv/h)と表面汚染(CPM)の違い
  • シンチレーション式とGM管式の違い
  • 【目的別】あなたに最適な機種(食品・環境・教育)

まず知っておくべき「2つの測定タイプ」空間線量と表面汚染

放射線測定器選びで最も重要なのは、「空気中の放射線を測りたい」のか、「野菜や工業製品など『物』についた放射線を測りたい」のかを決めることです。

空間線量

  • 単位: μSv/h(マイクロシーベルト/時間)
  • 用途: お部屋、屋外、公園などの「環境」の安全確認。
  • 適した機種: HORIBA Radi など(シンチレーション式が主流)

表面汚染

  • 単位: CPM(Counts Per Minute)など
  • 用途: 服、靴、工業製品、食品の表面などに放射性物質が付着していないかのスクリーニング検査。
  • 適した機種: Ranger、RADEX など
    (GM管式が主流)

 最新の放射線測定器の価格と在庫状況をチェックする(販売サイトへ)

測定方式の違い「シンチレーション式」と「GM管」

カタログでよく見る「検出器」の種類。これが測定器の「感度」と「価格」を決めます。

ガイガー・ミュラー管(GM管)とは?

  • 特徴: 構造がシンプルで安価なものから、高機能なものまで幅広い。α線やβ線の検出に強いモデルが多い。
  • 得意なこと: 表面汚染の検出。高線量の測定。
  • 代表機種:  放射線測定器ガイガーカウンターRanger(米国製・Inspector後継機)
           デジタル放射線測定器RADEX RD1503
  • メリット: α線・β線・γ線など多核種に対応できるモデルがある。

シンチレーション式(固体シンチレータ)とは?

  • 特徴: 感度が非常に高く、微量な放射線の変化もスピーディに検知できる。
  • 得意なこと: 低線量の空間線量率(μSv/h)の測定。
  • 代表機種:  環境放射線モニタHORIBA PA-1000 Radi(日本製)
  • メリット: 精度が高い。

【目的別】おすすめの放射線測定器・ガイガーカウンター

測定器選びで最も大切なのは「用途」です。空間の放射線量を測りたいのか、物の表面の汚染を調べたいのか。それぞれの目的に対して、測定器のプロであるサトテックSATOTECH(佐藤商事)が自信を持っておすすめできるモデルを厳選しました。

教育用・低予算でとりあえず持っておきたい

学校の理科の授業での実験用や、家庭での防災用品として「まずは一台持っておきたい」というコストパフォーマンス重視の選び方です。

おすすめ機種

デジタル放射線測定器ガイガーカウンターRADEX RD1503

  • 検出方式: ガイガー・ミュラー管(GM管)
  • 得意分野: 空間線量の目安、ベータ(β)線源の確認
  • おすすめ理由: 低価格ながら、しっかりと放射線(ベータ(β)線・ガンマ(γ)線)に反応します。世界中で使用されているロングセラー機で、教育現場での導入実績も豊富です。
  • 予算を抑えてガイガーカウンターを入手したい方
  • 複雑な機能は不要で、シンプルに使いたい方
放射線測定器ガイガーカウンターの RADEX RD1503の 価格・詳細を見る

物の表面汚染を測りたい(衣類・工業製品・簡易食品スクリーニング)

服、靴、タイヤ、工業製品の表面や、食品の簡易スクリーニングなど、「物に放射性物質が付着していないか」を調べたい場合に必須のモデルです。

おすすめ機種

放射線測定器ガイガーカウンターRanger(レンジャー) / 分離型Ranger EXP

  • 検出方式: ガイガー・ミュラー管(大型マイカ窓付きGM管)
  • 得意分野: 表面汚染測定(CPM)、空間線量
  • おすすめ理由: 世界的ベストセラー「Inspector」の後継機。一般的な測定器では測れない「アルファ(α)線・ベータ(β)線」まで検知可能。感度が段違いに良く、微量な汚染も見逃しません。
  • γ線だけでなく、α線・β線・X線も測りたい方
  • 食品や物品の表面汚染をチェックしたい方(※食品内部の精密測定ではありません)
  • データをパソコンに保存したい方
 放射線測定器ガイガーカウンター Ranger レンジャー
 放射線測定器ガイガーカウンター Ranger EXP(分離型)

※公費購入・見積書発行対応可能です。

環境・空間の安全を確認したい(空間線量)

自宅の庭、公園、室内など、「その場所にいるとどれくらいの放射線を受けるか(空気中の放射線量)」を知りたい場合に最適です。

おすすめ機種

HORIBA 環境放射線モニタ PA-1000 Radi(ラディ)

  • 検出方式: シンチレーション式(固体シンチレータ CsI(Tl))
  • 得意分野: 低線量の空間線量率(μSv/h)を高精度に測定
  • おすすめ理由: 日本製(堀場製作所)。感度が非常に高く、測定時間が短い。環境省の除染基準の判定などにも使用される信頼性の高さが売りです。初心者でもスイッチ一つで測定可能。
  • とにかく「正確さ」と「日本製」を重視する方
  • 数値のフラつき(バラつき)が少ない機種が欲しい方
 HORIBA 環境放射線モニタPA-1000 Radi の価格・詳細を見る

※公費購入・見積書発行対応可能です。

プロ仕様の測定器を選ぶメリット

ネット通販では数千円の測定器も売られていますが、なぜ数万円〜10万円以上の機種が選ばれるのでしょうか?

  • 校正(キャリブレーション)が可能: 測定器は経年変化します。

    佐藤商事のような専門ストア経由であれば、有償で「校正証明書」の発行が可能(RangerやHORIBAなど)。これは数値の信頼性を証明するために必須です。
  • 国内サポートと保守:

    海外製の並行輸入品は故障時に修理できませんが、正規代理店モデルなら修理やメンテナンスが可能です。
  • 検出範囲の広さ:

    安価なモデルは「γ線のみ」しか測れないことが多いですが、プロ用機種(Rangerなど)は「α線・β線」までカバーし、汚染の見逃しを防ぎます。

比較一覧表(スペックまとめ)

主な人気機種のスペックを比較しました。

機種名検出器測定線種主な用途価格帯
RADEX RD1503GM管β, γ教育・簡易チェック低
Ranger (レンジャー)大口径GM管α, β, γ, X表面汚染・精密測定高
HORIBA Radiシンチレータγ空間線量・環境測定高

よくある質問(Q&A)

購入前によく寄せられる疑問にお答えします。

食品の放射能測定はできますか?

完全な測定には「ゲルマニウム半導体検出器」など数百万円の機器と鉛遮蔽が必要ですが、「Ranger」のような高感度GM管を用いて、食品表面の汚染スクリーニング(簡易検査)を行うことは可能です。

数値が変動するのはなぜですか?

放射線はランダムに放出されるため、数値は常に揺らぎます。精度の高い測定器(Radiなど)は平均化処理が優秀で、数値が安定しやすい特徴があります。

日本製が良いですか?

日本の環境測定(空間線量)にはHORIBA(日本製)が非常に優秀ですが、表面汚染測定に関しては米国のRanger(旧Inspector)が世界標準として非常に高い評価を得ています。国よりも「用途に合っているか」で選ぶのが正解です。

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技術担当

放射線測定器ガイガーカウンターは「何を知りたいか」によって選ぶ機器が決まります。 迷われた際は、測定器の専門ブランドである私たちにぜひご相談ください。お客様の課題解決に最適な一台をご提案します。

オリジナル日本語マニュアル

海外製測定器であっても、サトテックブランドとして販売するものは「わかりやすい日本語マニュアル」や「国内サポート」が付きます

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