ポータブル色差計TES-3250は、人の目では測れない色差をLab値で数値化し、品質検査の精度を飛躍的に向上させます。 本記事では、TES-3250の機能・仕様・使い方から業界別活用事例まで、導入前に知るべき全情報を解説します。







色の違いを瞬時に検出!高精度な色測定を
- 簡単な操作で色差を素早く表示
- 99セットのデータ記録と読み出し可能
- USBケーブルが付属
- PCとの接続によるデータ管理
- 9個のターゲット色の保存が可能
- ユーザー校正機能による精度維持
- 統計表示機能(最大・最小・平均・標準偏差)
- 色差の許容差指定による色判定
- 色空間の絶対測定と色差測定の両対応
色差計TES-3250とは|視覚では測れない色差を数値化する測色計
色差計TES-3250(カラーアナライザー)は、Lab値(L*a*b*色空間)で色を数値化するポータブル色差計です。
視覚では判別困難な微細な色差を瞬時に測定し、塗装・印刷・プラスチック成型など幅広い業界の品質管理で活躍します。
TES-135Aの後継機種として最新ICチップを搭載し、高精度と使いやすさを両立した測色計です。
色差計TES-3250(カラーアナライザー)の基本情報を以下の表で整理します。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 製品名 | ポータブル色差計 TES-3250(カラーアナライザー) |
| 前モデル | TES-135A(後継機種) |
| 主要機能 | Lab値による色差測定、99セットデータ記録 |
| 測定方式 | 45度照明/0度受光(45°/0°) |
| 測定径 | 約14mm |
| 重量 | 約230g(電池含む) |
| 販売元 | サトテック(株式会社佐藤商事) |
Lab値は色を数値で表す国際標準の表色系です。L*, a*, b*色空間を用いたカラーセンサ
L値:明るさを表し、数値が大きいほど明るく、小さいほど暗くなります。L値の範囲は0(黒)~100(白)です。
a値:赤系と緑系の色の変化を表し、プラスの方向に大きくなると赤色、マイナスの方向に大きくなると緑色が強くなります。
b値:青系と黄系の色の変化を表し、プラスの方向に大きくなると黄色、マイナスの方向に大きくなると青色が強くなります
測定上の注意点
- 測定時は対象物に本体を密着させる必要あり
- 隙間があると光が入り込み正しく測定できない
- 発光する物体は測定不可
- 初回使用時・長期間未使用後は白色校正が必須
色差計TES-3250の主要機能|99件データ記録とUSB転送が可能
色差計TES-3250(カラーアナライザー)は、99セットの自動データ記録機能とUSB接続によるPC転送機能を標準搭載しています。
統計表示機能(最大値・最小値・平均値・標準偏差)により、ロット全体の色品質を一括管理できます。
ユーザー校正機能で精度を維持でき、長期間の品質管理業務に対応します。
測定データを99セットまで自動記録できます。
付属のUSBケーブルでPCに転送し、検査データの一元管理が可能です。
記録データから最大値・最小値・平均値・標準偏差を自動計算し、品質のばらつきを数値で把握できます。
以下6種類の色差表示に対応しています。業界や用途に応じて最適な表色系を選択できます。
- ⊿(L*、a*、b*):CIE Lab色空間
- ⊿(E*ab、C*ab、H*ab):CIE LCH色空間
- ⊿(Y、x、y):CIE xyY表色系
- ⊿(X、Y、Z):CIE XYZ表色系
- ⊿(Rs、Gs、Bs):標準RGB表色系
- ⊿(WI、YI、Tw):白色度・黄色度・Tint値
9個のターゲット色(基準色)を保存できます。
製品ごとに基準色を登録し、色差測定モードで瞬時に合否判定を行えます。
PASS・WARN・FAILの3段階で色差の許容範囲を設定可能です。
付属の白色校正シートを使用し、ユーザー自身で定期校正を実施できます。
外部校正サービスに依存せず、精度を維持できるため運用コストを削減できます。
初回使用時や長期間未使用後は、必ず白色校正を実施してください。
Lab値がマンセル値より優れている4つの理由
色の比較では、マンセル値よりもLab値の使用を推奨します。
Lab値は人間の色知覚に基づく均一な色空間を持ち、数値的な色差が視覚的な色差と高い相関を示します。
印刷・塗装・製造業など精密な色管理が必要な分野では、Lab値が国際標準として採用されています。
Lab値は人間の目が感じる色差を反映した均一色空間です。
数値差1が視覚的にほぼ同じ色差として知覚されます。
マンセル値では数値差が知覚的色差と直線的に対応しません。
Lab値では色差⊿Eを簡単に計算できます。
⊿E = √(⊿L*²+⊿a*²+⊿b*²)の公式で、2色間の総合的な色差を1つの数値で表現します。
品質基準として「⊿E < 1.0」のような明確な合格基準を設定できます。
Lab値はRGB・CMYK等への変換が容易です。
ディスプレイ・印刷・塗装・プラスチック成型など多様な業界で使用されています。
マンセル値は主に塗装・建築分野での色指定に限定されます。
L*値(0-100)で明るさ、a*値(赤-緑)、b*値(黄-青)と、各パラメータの意味が明確です。
数値の増減方向と色の変化が直感的に理解できます。
マンセル値の色相・明度・彩度よりも、測定値の意味を把握しやすい特徴があります。
業界別活用事例|TES-3250が選ばれる10の分野
色差計TES-3250(カラーアナライザー)は、塗装・プラスチック・繊維・印刷など10以上の業界で採用されています。
ロット間の色管理、製品出荷前の色合わせ、サンプルと量産品の色差チェックなど、用途は多岐にわたります。
以下の表で、各業界での具体的な使用場面を確認できます。
【本文構成・内容】
| 業界 | 主な用途 |
|---|---|
| 塗装・塗料業界 | 塗装面の色差管理、色むらチェック、出荷前の色合わせ |
| プラスチック製品 | 成型品・射出成型品の色均一性チェック、ロット間色管理 |
| 自動車部品 | バンパー・内装パーツ・ボディ塗装の色合わせ・品質検査 |
| 繊維・アパレル | 生地・染色製品の色確認、サンプルと量産品の色差チェック |
| 建材・住宅設備 | フローリング・壁材・タイルの色品質確認 |
| 食品パッケージ | パッケージ印刷色の色差管理、ブランドカラー統一 |
| 印刷・紙製品 | パンフレット・ラベル・箱の印刷物色合わせ |
| 化粧品 | 容器・パッケージの色品質チェック、製品色確認 |
| 電子機器 | スマホケース・家電ボディカラー・アクセサリー類の色管理 |
| 学校・研究機関 | 色彩研究、色覚評価、素材開発における色測定 |
各業界で共通する課題は「ロット間の色ばらつき削減」と「出荷前の色品質保証」です。 TES-3250はこれらの課題に対し、客観的な数値基準を提供します。
色差計TES-3250の詳細仕様|測定精度と動作環境
色差計TES-3250の測定精度は繰返し標準偏差⊿E*ab 0.5以内です。 測定範囲はL*値5-100、測定径約14mm、照明受光条件は45°/0°です。 9V電池1本で約500時間稼働し、使用環境は0-40℃・湿度85%以下に対応します。
| 仕様項目 | 詳細 |
|---|---|
| 表示部 | 3段の4桁LCD表示 |
| 照明・受光条件 | 45°照明/0°受光 |
| 測定径 | 約14mm |
| 測定範囲 | L*:5-100 |
| 測定条件 | CIE 2°標準視野 |
| 光源 | 白色LED |
| 繰返し精度 | 標準偏差 ⊿E*ab 0.5以内 |
| 測定間隔 | 最少約2秒 |
| データメモリ | 99件自動記録 |
| 電源 | 9V電池×1本 |
| 電池寿命 | 約500時間 |
| 対応OS | Windows 10/11 |
| 使用環境 | 0-40℃、湿度85%以下(結露なし) |
| 保管環境 | 0-40℃、湿度70%以下(結露なし) |
| 寸法 | H175×W135×D50mm |
| 重量 | 約230g(電池含む) |
| 付属品 | 取扱説明書、テスト電池、USBケーブル、白色校正シート |
色差計TES-3250の2つの測定モード|絶対測定と色差測定
色差計TES-3250には絶対測定モードと色差測定モードの2種類があります。 絶対測定モードは対象物の色そのものを数値化し、最大99個まで登録できます。 色差測定モードは登録済みのターゲット色との差分を表示し、合否判定に活用します。
絶対測定モード
対象物の色を数値として測定します。 白色校正実施後に使用するモードです。 測定したデータは最大99個まで自動記録され、後から統計処理が可能です。
用途例
- 新製品の基準色を設定する場合
- 複数サンプルの色を記録して比較する場合
- 色データベースを構築する場合
色差測定モード
事前に登録したターゲット色(基準色)との差分を数値表示します。
1-9番まで9個のターゲット色を設定できます。
色差の許容範囲を設定し、PASS(合格)・WARN(警告)・FAIL(不合格)の判定が可能です。
用途例
- 塗装面が基準色と一致しているか検査する場合
- 印刷物の色再現性を確認する場合
- ロット間の色ばらつきを管理する場合
色差計TES-3250使用時の注意点|測定精度を維持する3つのポイント
TES-3250で正確な測定を行うには、白色校正の実施・密着測定・適切な保管が必須です。 初回使用時や長期間未使用後は必ず白色校正を行ってください。 測定時は対象物に本体を完全に密着させ、外光の侵入を防ぐことが精度維持の鍵です。
付属の白色校正シートを使用し、定期的に校正を行います。
初回使用時、長期間未使用後、測定環境の温度が変化した場合は必須です。
校正作業は測定温度と同じ環境で実施してください。
測定時は対象物に本体測定部を完全に密着させます。
わずかな隙間でも外光が入り込み、測定値が大きく狂います。
測定面が平滑でない場合は、測定誤差が大きくなる可能性があります。
保管環境は0-40℃、湿度70%以下(結露なし)を維持します。
直射日光や高温多湿の場所を避けてください。
9V電池の液漏れを防ぐため、長期間使用しない場合は電池を取り外します。
色差計TES-3250と他機種の比較|コストパフォーマンスの優位性
色差計TES-3250は高額機種と同等の機能を低価格で提供する点が最大の特徴です。 99件データ記録、USB転送、統計表示機能、ユーザー校正機能を標準搭載しています。 初めて色差計を導入する企業や、複数台導入を検討する企業に最適な選択肢です。
色差計TES-3250の強み
- 高額機種と同等の測定精度(⊿E*ab 0.5以内)
- 99件の自動データ記録機能
- USB接続によるPC連携
- ユーザー自身で校正可能
- 6種類の表色系対応
- 9個のターゲット色メモリ
- 約500時間の長時間稼働
高額機種との違い
高額機種(10万円以上)と比較した場合のデメリットも存在します。
- 測定径が約14mmと比較的大きい(微小部測定には不向き)
- Bluetooth等の無線接続機能なし
- 光沢度測定機能なし
- 大型カラーディスプレイ非搭載
よくある質問(FAQ)
- 色差計TES-3250で測定できない対象物はありますか?
-
発光する物体(LED、ディスプレイ画面等)は測定できません。 非発光物(繊維・紙・革・塗装物・プラスチック等)の測定に対応します。 また、測定面が極端に凹凸のある物体や、測定径14mm未満の微小部分も正確な測定が困難です。
- Lab値とマンセル値の違いは何ですか?
-
Lab値は国際標準の表色系で、人間の色知覚に基づく均一色空間を持ちます。 数値的な色差が視覚的な色差と高い相関を示すため、精密な色管理に適しています。 マンセル値は色相・明度・彩度で色を表現しますが、色差の定量化が困難です。
- 校正はどのくらいの頻度で行うべきですか?
-
回使用時と長期間未使用後は必須です。
日常的な使用では、1週間に1回程度の校正を推奨します。
測定環境の温度が大きく変化した場合も、校正を実施してください。 - 測定データをPCに転送する方法を教えてください。
-
付属のUSBケーブルで本体とPCを接続します。
対応OSはWindows 10/11です。
専用ソフトウェアを使用し、測定データをCSV等の形式でエクスポートできます。 - 電池寿命はどのくらいですか?
-
9V電池1本で約500時間稼働します。
ただし使用環境や測定頻度により変動します。
自動電源オフ機能(約3分間無操作で自動OFF)により、電池消耗を抑制します。 - 測定精度を保つために最も重要なことは何ですか?
-
定時に本体を対象物に完全に密着させることです。
わずかな隙間でも外光が侵入し、測定値が大きく変動します。
また、定期的な白色校正の実施も精度維持に不可欠です。 - 9個のターゲット色メモリは何に使いますか?
-
製品ごとの基準色を登録し、色差測定モードで使用します。
例えば、自動車部品メーカーであれば、車種ごとのボディカラーを登録します。
色差の許容範囲を設定し、PASS・WARN・FAILで合否判定を自動化できます。
まとめ|色差計TES-3250は色品質管理の第一歩に最適な選択
色差計TES-3250は、Lab値による高精度な色差測定を低価格で実現します。 99件データ記録、USB転送、統計表示、ユーザー校正機能を標準搭載し、幅広い業界の品質管理に対応します。 塗装・印刷・プラスチック成型など、色の品質が製品価値を左右する分野で、客観的な数値基準を確立できます。
初めて色差計を導入する企業、複数台導入でコストを抑えたい企業、ユーザー校正で運用コストを削減したい企業に最適です。 測定径14mmで非発光物の測定に限定される点は注意が必要ですが、一般的な品質管理用途では十分な性能を発揮します。
色の品質管理を数値化し、客観的な基準で製品品質を向上させたい方は、TES-3250の導入を検討する価値があります。
